肝炎ウイルスに感染するとどうなる?
感染したウイルスの型によりますが、一過性(急性肝炎を起こしたあと自然治癒する)の場合と、感染が持続する場合があります。

感染が6ヵ月以上持続すると慢性肝炎となり、これを放置すると肝硬変、肝がんへと進行してしまう場合があります。

炎症が起こってしまっていても、肝臓の高い予備能力と再生能力でカバーできるうちは自覚症状が全くでないこともあります。以下に当てはまる方は、一度検査をすることをおすすめします。

・これまでB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス検査を受けたことがない方
・ご自身のB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス検査の結果をご存じでない方
・ご家族にB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスに感染している方、肝がんの患者さんがいる方
・健康診断の血液検査で肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT))の値の異常を指摘されたが、まだ医療機関を受診されていない方
・母子感染予防策が実施されていなかった1985年(昭和60年)以前に生まれた方
・輸血や大きな手術を受けた方
・入墨(タトゥー)を入れたり、医療機関以外でピアスの穴をあけたことがある方

引用:肝炎ウイルス検査マップ

ウイルス性以外の肝炎

ウイルス以外にも肝炎を起こす原因はあります。むしろ、食品や医療の衛生面が向上した現代では、こちらの方がより身近なものかもしれません。

ウイルス以外を原因として起こす肝炎としては、代表的なものとしてはアルコール性肝炎と、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)があります。

原因は?
アルコール性、または非アルコール性の脂肪肝が悪化し、炎症を起こしてしまうことで発症します。

脂肪肝とは名前の通り肝臓に脂肪が溜まってしまった状態です。肝臓は摂取したエネルギーを一時的に貯蓄しておく役割を持っていますが、アルコールの摂取量が多すぎて肝臓に負担をかけたり、摂取したエネルギーが使用するエネルギーを上回ってしまった場合、肝臓に脂肪が溜まってしまいます。

この状態を放っておくと炎症を起こしてしまい、肝炎を起こすことがあります。