肝臓疾患(肝臓病)って?

自覚症状が出ない!?肝臓病のこわさ

肝臓は体の中で代謝やアルコールの分解等、非常に重要な役割を持つ臓器です。多少のトラブルがあっても休まず動けるよう予備機能も備わっていて、炎症が起こってしまったり、ウイルスに感染して細胞が壊されてしまっても、本来は代償作用によって元に戻ることが出来ます。

そのため、肝臓病の初期は殆ど自覚症状がありません。肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれるのはそのためです。日常生活に支障が出るような自覚症状が出る頃にはかなり進行してしまっている、というケースも少なくないため、日頃から肝臓が出すサインを見逃さず、労わることが大切です。

肝臓病にはどんなものがあるの?

それでは、代表的な肝臓病と、その症状について確認していきましょう。

ウイルス性肝炎

肝炎ウイルスに感染し、肝臓が炎症を起こした状態です。肝炎ウイルスにはA型、B型、C型、等様々な型が存在し、水や食べ物を介して感染するタイプ(A型、E型)と血液や体液を介して感染するタイプ(B型、C型、D型)が存在します。

感染経路
食べ物から感染するタイプは、衛生状態の悪い国での感染や、輸入食品からの感染が多く報告されているようです。また、レバーや加熱が不十分な肉を食べることで感染してしまう例もあります。

血液や体液で感染するタイプは、出産時の母子感染や不衛生なピアス処理などで感染します。現在は輸血や医療行為による感染はほぼありません。