肝機能が低下、その原因は?

肝機能が低下する主な原因は、大きく2つに分けられます。

1.肝臓が炎症を起こしている
ウイルス感染により炎症を起こしてしまうC型肝炎などは聞いたことがある方もいるのでないでしょうか。肝臓が炎症を起こしてしまう原因としては、ウイルス以外にも、アルコールや薬剤、過栄養によって肝臓がオーバーヒートし、炎症を起こしてしまうケースもあります。

2.肝臓の中に脂肪がたまりすぎている
脂肪肝、と呼ばれる現象です。食べたものをエネルギー源である中性脂肪につくりかえ、一時保管している肝臓ですが、作った中性脂肪が多すぎると本来保管しておくべきところから溢れ、肝臓内に蓄積してしまうのです。

脂肪肝は具体的には肝細胞の30%以上が脂肪化してしまっている状態をいいます。脂肪化してしまっている部分は肝臓として機能してくれないため、肝臓の動きが悪くなってしまいます。

その疲労、肝機能低下のサインかも

肝機能と疲労の関係性

「自覚症状が出にくい」肝機能の低下ですが、疲れやすくなった、なかなか疲れが取れない、といった症状は、肝機能の低下に関係している場合があります。

肝臓は代謝、解毒、胆汁の生成といった非常に重要な役割を担っていますが、肝臓が疲弊し、これらの活動がスムーズに行われなくなると、どのようなことが起こるのでしょうか。

全身がエネルギー不足に!
肝臓は食物から得た栄養素を使える形に変換、貯蓄、必要な時に放出する役割を担っていますが、肝機能が低下してしまうとこれらの活動がスムーズに行われなくなり、疲れやすくなってしまいます。

アルコールも疲労要因
肝臓でアルコールを分解する過程で作り出される物質であるアセトアルデヒドは、細胞を傷つけてしまう、体にとって有害な物質のひとつです。ミトコンドリアのようなエネルギーを作り出すための細胞を傷つけ、機能低下させてしまうと、エネルギー生産が滞り、全身疲労へとつながる可能性があるのです。